2014年8月12日火曜日

自転車が怖い

 先日、ウオーキング中に自転車と接触し怪我をしてしまった。
 暑さのため熱中症に対する注意が叫ばれている時期に、何もウオーキングなどしなくても… と言われるのは重々承知しているが、私は毎日運動して汗をかかないと気がすまない性格(たち)なのである。

 多摩川のサイクリングロードを1時間ほど歩いて帰路につき、家の近くの幹線道路沿いの歩道上を歩いているときに事故は起きた。この歩道は幅2メートル以上もある広い道で、普段から自転車もたくさん走っている。私はその道の右側を行儀よく歩いていたのである。向こうからも同じ側を歩いくる人が目に入ったので、遠慮深い(?)私めは早めに進路を中央側へと移すことにした。後ろから来る自転車や人に注意を払いつつ徐々に進路を左側へと移していった。相手とすれ違う間際になって、前方から突然自転車がやってきてすれ違う直前の二人の間をS字に蛇行してすり抜けていったのである。自転車はスピードを出しておりかなり危険な行為ではあったが(よくあることで)何事もなくやり過ごすことができた。しかし次の瞬間、その自転車の陰からもう1台、小学生らしき子供の乗った自転車が現れ、同じスピードで同じようにすり抜けようとした。私の振りだした右手の甲とその自転車の右ハンドルの先端とが激しくぶつかったのである。相手は振りかえりもせず、そのまま走り去ってしまった(親子連れだったのか?)。

 右手を見ると、甲の部分が打撲でみるみる膨れ上がってきている。短時間の間にこれほど急激に腫れあがるのを見るのは2度目の経験であった。1度目はアメリカでの自動車事故のときであったから、それを思い出して精神的にもかなりのショックであった。急いで家に帰り患部を保冷剤で冷やし応急手当を行った。

 それにしても、この程度の打撃でこれほどの怪我になってしまうとは、予想外のことであった。打撲でかなりの内出血をしているように見える。外部からの打撃に対して著しく弱くなっているようだ。齢を取ったせいもあるが、実は私は日頃から抗凝血薬を飲んでいて、血液が固まり難くしておく必要がある身なのである。その結果、切り傷や内出血などの出血ではなかなか血が止まらない。やっかいな身体なのである。もっともっと気を付けて行動しなければと反省した次第である。

 歩道上での自転車の怖さについては、以前「歩道を歩くのが怖い」で述べたことがあるが、後ろからやってくる自転車の怖さについて言及したものであった。しかし最近は前から来る自転車の方が怖い。それも若者だけでなく、女子学生・子供・家庭の主婦の乗る自転車の方がぶつかる頻度が高いのである。その原因は、自転車の荷台に置いてあるもの、あるいは子供を乗せるための補助具等が両側に飛び出していて、それがすれ違いざまにこちらにぶつかるケースが多いからだ。このようなとき、相手はぶつかったという認識がない。ハンドル部分さえ無事に通れば、それより後ろのことは自分には一切関係のないことで御座んす、という訳である。
 自分には責任がないと思うから大抵はそのまま行ってしまう。こちらは腕や肘の辺りに被害を受けるが泣き寝入りするしかない。

 思うに自転車の側からは、通行人というのは“腰の幅”しか意識する必要のない単なる障害物と見ているのではないか。それ以外の空間は全部自分の通れる空間だと思っているふしがある。その結果、自分の自転車のハンドル部分が通過できる隙間さえあれば、絶対にすり抜けられると信じて猛然とその狭い空間に侵入してくるのである。“腰の幅”の外側には腕が振り出される領域があることなど全く予期していないらしい。少なくとも“両肩の幅”を持つ障害物と認識してほしいのである。

 歩道上を歩いているときは自転車が怖くて仕方がない。これからは、両腕の肘から下の部位を衝撃から守る工夫をしなければならない。
 いろいろ思案した結果、家にあった女性用の杖を利用しようと思い娘に相談したところ大反対されてしまった。自転車にぶつかると相手の自転車の方が危険だと言うのである。そうかもしれないが、こちらの命も掛かっているのだから。
 何か良い護身用具(プロテクター)はないものだろうか。軽くて、強固なプロテクターを誰か考案してくれないでしょうか。