2012年1月16日月曜日

変な日本語(6) 「マジ」

「マジ」はNASAでも普及している?

  「マジ」という表現は、もう十分に日常会話に浸透しているから、これに異議を唱えたりしたら逆におかしいと思われるであろう。
  この表現は、多分「真面目に言って」の“真面目”から発しているのではないかと思う。相手の発言に「マジですか?」と応じたり、「マジで・・・」と強調したりするときに用いるらしい。“らしい”と書いたのは、自分では使ったことがないから、正確なニュアンスをまだ身に付けていない恐れがある。それで、少し遠慮して書いたのである。

  この表現は、自分が会社勤めをしていた頃から既に若い技術者間でしばしば使われていたように思う。今ではどの職場でも普通に使われている表現ではなかろうか。その証拠に、テレビドラマの中では中年の男女が普通に使っている場面をよく見かける。もうそろそろ、新聞記事の中にも登場するのではないか、と私は半分は冗談で思ったりしていた。ところが本当に登場したのである! しかも、NASAの専門家も使っているらしい?!

  太陽のすぐ近くを通過した彗星が、予想に反して消滅しなかった事実を観測した米航空宇宙局(NASA)の専門家が「マジで度肝を抜かれた」とのコメントを発したという紹介記事(2012-1-4付)を発見したのである。新聞記事として登場しただけでなく、もはやNASAの専門家の間でも「マジ」という表現が普及していたとは!(まさかねぇ~)。
  マジ、驚いた次第である。(初めて“マジ”を使ってみましたが、これでよいのでしようか。やはり普通の会話体の中でないと変ですね。ここは、「マジ、驚いた!」と言い切るべきでしょうね。)

2012年1月6日金曜日

変な日本語(5) 「そうですね」

  この正月休みの間、私はテレビでスポーツ番組を見る機会が多かった。そこで気になったのは、アナウンサーの問いかけに対して、スポーツ選手、テレビ解説者、あるいはコメンテイター達が、先ず最初に一言「そうですね」と言ってからコメントを始めていた点である。

  私はアナウンサーが質問を発する度に、また「そうですね」と応えるのではないかと思い聞き耳を立てていると、果たせるかな「そうですね」の一言が返ってくる。必ずと言ってもよいくらいのものだ。こうなると耳障りになってくる。気にしなければ何でもない一言が、一度気になるとその異常なくらいの繰り返しに「もう、何とかしてくれ!」と叫びたくなるくらい嫌な表現になってしまう。不思議なものである。

  この「そうですね」は、先ず質問者の考えに同意する姿勢を示しておいて、それから自分の話を展開していこうとするもの、との説があるらしい。もしそうなら、その反対語は「て言うか…」なのかもしれない(これも嫌な表現ですね)。

  しかし私は少し違うのではないかと思う。質問されて「そうですねぇ~」と暫し考え、それからおもむろに自分の考えを述べる時などに使うべき表現ではないかと思う。英語の“Well, let me see. …”みたいなものではないか。「そうですね」の一言の後、間髪を入れずにコメントし始めるのだから事実上不要な表現であるとも言える。だから、この「そうですね」は単なる口癖なのではないかと思うのである。

  日常会話の中で、癖のある表現を繰り返し用いていると、聞き手にとっては聞き苦しいものになる。できるだけ無駄な表現は排除して、なめらかに話す努力をすべきではなかろうか。
  ところで、貴方(女)はどう思いますか? (決して「そうですね」と応じてはいけませんよ)

2012年1月1日日曜日

「変更通知の法則」は正しかった?

  今年も年賀状が届いた。
  去年の年賀状では、住居表記の変更を報せる文を書き添えておいたのだが、残念ながらその効果はなかったようである。今年の年賀状の約3分の1は、旧住居表記のままであった。昨年は、確か以下のような法則も書き添えておいたのだが・・・。

【変更通知の法則】
・どんな変更も、最初は「たいした影響はない」
  ように見える。
・したがって、変更を通知しても誰もそのこと
  に関心を払わない。
・変更にともなうトラブルが発生すると、初め
  て問題の重要性が理解される。
ゆえに、変更を伝えるのは無駄である。

  残念ながら、この法則の正しさが証明されてしまったようである。
  最近は、住所録がパソコンで管理され、そのままはがきに印刷されるので変更が反映される機会、努力も少なくなっているのが一因かもしれない。困ったことである。