2020年10月21日水曜日

歩数計


・Knuhsの書斎 から転載

── 時間から歩数へ乗り換えました


 最近、歩数計を購入した。これまでにも歩数計は何度か買ったことがあるが、スポーツのときだけ使っていると直ぐ壊れてしまう。それに懲りて、ここ十数年は全く使っていなかった。

 若い頃はジョギングやサイクリングが主だったのでスポーツ時に使う計測用機器は腕時計型のもので実時間とストップウオッチ機能 それに心拍数を測る機能さえあれば十分だった。しかし齢を重ねる内にウオーキングが主流になると、今度は歩数計を使うようになった。歩数計を腰の辺りに装着したり、ポケットの中に入れたりして計測する。

 これが、何故かすぐ機能しなくなる。電池切れになったと思い電池交換をするが動かない。仕方なく、これは壊れたに違いないと判断することになる。小さい電子機器だと一度壊れると自分で修理するのは難しい。それほど高価な物ではないので修理に出すこともなくそのままにしてしまう。そして、またしばらくすると別の製品を買ってきて使うようになるという繰り返しだった。

 その内に馬鹿馬鹿しくなってきて、料理のときに使うキッチンタイマーさえあれば充分だと思うようになった。キッチンタイマーをどのように使うかというと、1時間のウオーキングをしたかったらあらかじめ半分の時間30分をタイマーに設定してから歩き始める。30分経ったところで警告音が鳴るから、そこで回れ右して同じコースを帰ってくればよい。その日の運動の記録としては、30分の2倍で1時間と記録する。一般道路を歩いていれば信号のある交差点に出会うから信号待ちしていれば時間が掛かり行きと帰りでは同じ時間にはならない。坂道があるかどうかでも違ってくる。しかしその程度の雑な測定で十分だったのである。

 最近、メールやSNSを通じて友人たちが「今日は3,000歩 歩いた」などと報告してくるようになった。それを読みながら私は「60分歩いた」と時間で表現するよりも歩数で表現した方が遥かに現実的で運動量の記録として残すに相応しいと気が付いたのである。

 しかし私には3,000歩がどの位の距離でどの位の時間が掛かったかは分からない。そこで自分も歩数計の利用者になれば、人によって歩幅に多少の差があってもある程度は推測が付くはずだと考えた。そうすれば友人たちの運動量と比較することができるではないか。そう考えて、私は懲りもせずにまたまた歩数計が欲しくなってしまったのである。

 今度は腕時計型のものにしてみたいと思った。色鮮やかな表示のスマートウオッチが流行っている時代だから、私も利用してみたくなったのである。早速、ウェッブ上で捜してみた。スポーツ用の多機能ウオッチが沢山あるが、どれも機能が多すぎるようだ(*1)。私には不要なものばかりである。
【注】(*1)体温、心電図、AI診断、心拍数、血圧、血中酸素、距離、速度、消費カロリー等。
 恐らく電池の持ちも短いのだろうと心配になったが、そういう点は説明には何も書いてない。スマホの様に毎日充電する必要があるとすればかなり面倒である。あれこれと考えあぐねている内にウオッチ型の採用には結構費用が高くつくことが分かってきた。これで直ぐ壊れてしまったらどうしようもない。さぞ後悔することであろう。

 そんなある日、新聞の新製品を紹介する欄を見ていて「懐中時計型歩数計 新発売」という記事を見つけたのである。時計機能と歩数計のみ! これがいい!! シンプルな構成が気に入ってしまった。きっとエコ製品であるに違いない。

 新製品というものは、予期せぬデザインミスがあるからその改良版が出てから買うのが一番安全な賢い買い方なのだが、私も歳だからそれを待っている余裕はない。企業発表の翌日のことだから、普段私が利用している通販サイトにはまだ登録されていないようである。仕方なく製造会社のホームページを捜して、そこから注文することにした。

 こうして手に入れたのが、以下に示すものである。

  
 カバーを開いたところ    カバーを閉じたところ 

 毎日のウオーキングでは、多摩川の河川敷沿いのサイクリングロードを歩くのでコースが決まっている。したがって歩数計は毎日ほぼ同じ歩数を記録(*2)する。しかしウオーキングのときは出来るだけ歩幅を拡げ大股で歩くことが推奨されているから、私の場合は大股で調子良く歩けた日には歩数が必ず少なくなる。ほとんどの利用者は歩数が多いと喜ぶようだが、へそ曲がりの私めは歩数が少ないと喜んでいる。
【注】(*2)その日の運動の記録として私は、歩数計に表示されたほぼ同じ値の歩数を毎回飽きもせずに記録している。
 毎日の運動のときだけでなく外出時にもいつも歩数計をポケットに入れて利用している。長年、外出するときは腕時計を使っていたが、時間に追われることもなくなり腕時計のバンドが鬱陶しくなってきていたので、これからは歩数計の機能だけでなく、懐中時計として時間管理にも利用することにしよう。文字も大きいので、メガネなしでも十分に読み取れるので大変助かっている。貴方(女)も試してみませんか?