2019年11月9日土曜日

「私が耳にした健康情報」をアップデートしました


・ブログ (ドッと混む・Knuhsの書斎) から転載

   ━━ 【健康情報】「免疫力」と「帯状疱疹


音声を聴きながら読むことを推奨します

【健康情報】欄( http://www.hi-ho.ne.jp/skinoshita/Kenko-info.htm )に
 「免疫力」と「帯状疱疹」を追加しました。

免疫力」を追加 (2019-11-1)
   http://bit.ly/Kenko-info#menekiryoku

帯状疱疹」を追加 (2019-11-1)
   http://bit.ly/Kenko-inf#taijyouhoushin

  【健康情報】欄を初めて訪れる方は、正面入口からどうぞ。
   http://bit.ly/Kenko-info

2019年11月5日火曜日

私の本棚(46):般若心経


・ブログ (ドッと混む・Knuhsの書斎) から転載

── 般若心経


 私の本棚を紹介します。
 第46回は、 図説 般若心経 を取り上げます。

 なお、既に紹介済みの本の一覧は の目次欄から参照することができます。



(1)「図説般若心経」
 般若心経では仏教の真髄が古代文献独特の表現で記述されていますが、簡潔にまとめられたその深遠な内容を、この本では我々日本人が容易に理解できるよう豊富な図を用いて詳述されています。

 
( カバー付きの表紙 )   ( カバー付きの裏表紙 )


 ( カバーなしの本体表 ) 


 ( カバーなしの背文字と本体裏 ) 


【解説欄】

▼図説 般若心経
 般若心経というのは、八万四千余りあるといわれる仏典中でも最短のものだそうで、本文はわずか二百六十二文字(*1)からなっています。この短い字数の中に仏の教えの真髄が余すところなく述べられているわけです。お経をとなえるとき、これさえ憶えていればよいのですから至極便利なものです。

【注】(*1)262文字というのは本体の字数です。
  般若心経の全文は以下の通り

  心経
  観自在菩薩行深般若波羅蜜多時照見五
  蘊皆空度一切苦厄舎利子色不異空空不
  異色色即是空空即是色受想行識亦腹如
  是舎利子是諸法空相不生不滅不垢不浄
  不増不減是故空中無色無受想行識無眼
  耳鼻舌身意無色聲香味觸法無限界乃至
  無意識界無無明亦無無明盡乃至無老死
  亦無老死盡無苦集滅道無智亦無得以無
  所得故菩提薩垂依般若波羅蜜多故心無
  堯礙無堯礙故無有恐怖遠離一切転倒夢
  想究境涅槃三世諸佛依般若波羅蜜多故
  得阿耨多羅三藐三菩提故知般若波羅蜜
  多是大神呪是大明呪是無上呪是無等等
  呪能除一切苦眞實不虚故説般若波羅蜜
  多呪即説呪曰
  羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶

  摩訶般若波羅蜜多心経

なぜ般若心経を学ぶ気になったのか
 この本は、義父から形見として頂いたものです。そのままずっと私の本棚に置かれていたのですが、あるとき般若心経を私も勉強してみようと思い立ったのです。それは、この中にコンピュータの構造と同じではないか思われる記述があると知ったからです(詳しくは素歩人徒然(45)を参照)。

 本文の1-2行目にかけて「照見五蘊皆空度一切苦厄しょうけんごうんかいくうどいっさいくやく 」(しょうけん-ごうん-かいくう-どいっさい-くやく)という表現があります。五蘊ごうんというのは人間をとりまく世界を構成している五つの力・作用のことだそうです。つまり「五蘊は皆空なりと照見したまい(見極め)一切の苦厄を度したもう」というくらいの意味でしよう。

 この五蘊を構成する五つの力とは、具体的には現象界に存在する「色受想行識しきじゅそうぎょうしき」(しき-じゅ-そう-ぎょう-しき)のことで物質と精神の諸要素を指しています。

つまり、
 色蘊しきうん が物質及び肉体(目に見えるものの世界)、
 受蘊じゅうん が感覚・知覚(受け止める働き)、
 想蘊そううん が概念構成(伝達、ものを想う作用)、
 行蘊ぎょううん が意思・記憶(実行する力)、
 識蘊しきうん が純粋意識(認識作用)、
のことなのだそうです。

コンピュータの構成要素との関連(これは私見です)
 実は、これがコンピュータの五つの構成要素に対応しているのではないか、と思うのです。この事実を頭に置いて以下のように並べてみました。
 この「五蘊」がコンピュータのハードウェアを構成する5つの基本要素(制御、入力、演算、出力、記憶)に対比させることができます。

  がコンピュータの制御システム全体(ハードウェア)、
  が入力処理、
  が判断をするための演算処理、
  が出力処理、
  が記憶処理(知識データベース)
に相当しています。
 最近のコンピュータでは「ビジブル」ということが重視され、実行結果を表示する出力画面が利用者にとっては「実行」そのもののように捉えられますから、まさに“行”が出力装置に相当すると言えるのではないでしょうか。
 一方、記憶装置は単なるメモリではなく膨大な知識データベースと捉えると、その上での検索や認識処理がまさに“識”に相当すると考えて良いでしょう。そしてこれら全体を管理し制御するのが“色”ということになります。

 この様に、初期のコンピュータの時代では理解できなかった般若心経の表現の数々が、データベース・エンジンや検索エンジンの登場、そしてネットワークがコンピュータの典型的な姿になってくるのにともない、般若心経の教えがより深い意味合いを持って我々に迫ってきます。コンピュータの技術進歩と相まって、益々その意味の深さが見えてくるのではないかと思うのです。不思議なことですね。

 本文3-4行目に「色即是空空即是色受想行識亦腹如是しきそくぜくう くうそくぜしき じゅそうぎょうしきやくぶにょぜ 」(しきそくぜくう-くうそくぜしき-じゅそうぎょうしき-やくぶにょぜ)という表現がありますが、

 この意味は、
・色(しき)は即(すなわ)ち是()れ空(くう)なり、
・空(くう)は即(すなわ)ち是()れ色(しき)なり、
・受想行識(じゅそうぎょうしき)も亦腹(また)是(かく)の如(ごと)し
と読み下すと分かると思います。

 受、想、行、識もすべて同じですよ、と言っているのです。
つまり、
 受(じゅ)は即(すなわ)ち是()れ空(くう)なり、
 空(くう)は即(すなわ)ち是()れ受(じゅ)なり、
 ・・・・(以下同様)
ということです。

空とは
 本文2-3行目に「色不異空空不異色しきふいくう くうふいしき 」(しきふいくう- くうふいしき)とありますが、著者 金岡秀友氏の解説によれば
「色」は眼に見える現実の世界を指し、「空」は「色」の背後にある永遠不変の真実を指す。したがって「色不異空」は、「眼に見える現実が、そのまま眼に見えぬ不変の真実そのものなのである」ことを意味し、その逆の「空不異色」は、「真実がどこか別にあると思ってはいけない。真実は、眼の前の現実世界そのものなのだ」ということを意味している。

▼内容
・見開き扉

( 見開き扉 )


・各種の般若心経

( 各種の般若心経 )

・仏説摩訶般若波羅蜜多心経

仏説摩訶般若波羅蜜多心経

・観自在菩薩行深般若波羅蜜多時

観自在菩薩行深般若波羅蜜多時


・照見五蘊皆空度一切苦厄

照見五蘊皆空度一切苦厄


▼著者

金岡秀友
( 1927 - 2009-7-23 )


▼本の詳細
(1) 金岡秀友 図説 般若心経 :昭和57年11月25日 第1刷発行, 昭和58年4月20日 第3刷発行, 著者 金岡秀友, 発行 株式会社 講談社, 定価 1200円,
(c)講談社 1982年, ISBN4-06-200325-2


2019年11月1日金曜日