2020年11月29日日曜日

今だから話そう「グリーンベレー」


・Knuhsの書斎 から転載

── もはや時効となったお話(2)


はじめに (長文です)
 長年に渡ってエッセイを書き連ねてきたが、テーマによってはどうしても書くのをためらうものがある。もちろん、個人的なことで失敗した話とか勘違いで恥をかいたような話は書きたくないのは確かだが、その類いの話はいずれ時間が経てば自ら人に話せるようになる。そう思って私は、これまでの人生で苦労したことや悩んだことなどをできるだけエッセイに書くことで身軽になって生きようと努力してきた。

 一方、仕事に関することだと機密事項もあるから、会社あるいは特定の個人に迷惑が掛かる恐れもあるので、どうしてもエッセイのテーマとして取りあげるのを控えてきた。その結果、仕事に絡んで抱え込んだ悩みの持って行き場がない。どうしたらよいものか。

 これまでは、親しい友人たちとの懇談の場で思い出話としてさり気なく話してしまえば身軽になれると思っていた。しかしそういう機会は案に相異してなかなか訪れないもので、いつまでも重荷を背負い続けているのが現状である。結局は“墓場まで持って行く”ことになると最近は思うようになっていた。

 ところが、コロナ禍以後私の考えが少しずつ変わってきた。もはや時効として公開しても構わないのではないか、と。「今だから話そう」シリーズにしたら結構面白いかもしれない(*1)
【注】(*1)シリーズにする程テーマが沢山あるわけではない。しかし以前紹介した“とっておきの話「コワイ先生」”は、実はその種のテーマに属していたものなのである。そこで、後から“今だから話そう「コワイ先生」”とタイトルを変更することにした。
 ここでは、今から45年程前、メインフレームのソフトウェア開発を担当していた頃の話を紹介したいと思う。

 PL/Iというプログラム言語の処理系(コンパイラ)を開発していたときに経験した話が中心となるので業務と密接な関係がある。そのとき経験したことの多くは、実は今まで個々には紹介してきた(*2)ものである。私は、日常生活で起こる様々な出来事になぞらえて、コンピュータの技術(特にソフトウェア技術)を分かり易く紹介するという方法を編み出し「ソフトウェアと〇〇」というタイトルの一連のエッセイに仕立て上げてきた。しかしその背後にあった私の関わってきた仕事については明確には触れないできた。今回は、それに言及しなければうまく説明できない話なのである。関係者に迷惑を掛けないよう心して書くことにする。
【注】(*2)今まで紹介した技術とエッセイのタイトル一覧は、最後の▼参考資料を見てください。
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