2016年5月18日水曜日

  ── 立ったまま使う机(スタンディングデスク)

 私は兼ねてから立ったまま使える机が欲しいと思っていた。
 人間、座ったまま長い間ずっと同じ姿勢でいるのは身体によくない。熊本地震のような自然災害に合った人たちが被災地で車中泊を続けているとエコノミークラス症候群になりやすいことはよく知られている。

 私は、自然災害とは関係ないけれど、自分の不注意から同様な経験をしているのだ。その結果、血栓が右足のふくらはぎ深部にできてしまい、それを直すのに実に3年を要している。そんなこともあり、私は30分インターバル運動というのを実践することにした。書斎で椅子に座り机に向かって何か仕事をしているときでも、30分経つと必ず立ち上がって身体を動かす習慣を身に付けようとしたのである。

 しかし身体を少し動かした後、又そのまま座ってしまったのではあまり効果は期待できない。しばらく立ったままで仕事を続けられるようにしたい。そんな訳で、立ったままで普段の机と同じように使える背の高い机が欲しくなったのである。

 同じ部屋にもう一つ別の机を置く余裕などないので、隣の部屋にある本棚の上を机代わりに使うことにした。高さは申し分ないのだが残念ながら立ったまま同じ仕事を継続したいという希望の方は実現できていない。

 昔、松江市の小泉八雲記念館を訪ねたとき、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が使っていたという高い机(*1)を見たことがある。私はネット上で同じようなものがないか何度も捜してみたのだが、結局は見つけることができなかった。特注品でもよいから、あの様な机が欲しいと私はかねがね考えていたのである。

【注】(*1)私の脳裏には、椅子なしの背の高い机だけが記憶されていたが、後で調べてみると立派な椅子が付いていたようだ。小泉八雲は身長が約160cmと低い上に眼が極度に悪かったため机の面に顔を近づける必要があった。そのため背の高い机を特注したらしい。決して立ったままで使うための机ではなかったのである。
小泉八雲の机

 そんなある日、私のコンピュータ画面上に突然 の通販広告が表示された。それは私が兼ねてから欲しいと思っていたそのものズバリの机であった。これだ! これしかない! 私は早速購入することにした。現在、私の書斎の机の上に置いて便利に使っている。

書斎机の上に乗せて 

 インターネット上で何か調べたい物を検索したりすると、通販業者はその検索履歴を参考にしてその利用者が関心を持つと予想される商品を売り込もうとする。そして素早くSNSなどの画面上に同種の物の通販広告が頻繁に掲載されるようになる。私は今までそれを鬱陶しく思っていた。特に欲しい物を実際に購入してしまった後では、もう同種の広告など見る必要がない、いや見たくもない。邪魔になるばかりだ。しかし今回だけは本当にありがたいと思った。

 調べてみると、私が最初に検索して発見できなかった頃と比べて業界は著しく様変わりしていた。“スタンディングデスク”と呼ばれる商品群があり検索すればすぐ見つかるようになっていた。私の考えていたことは、少し先走りし過ぎていたのかもしれない。

 スタンディングデスクの、私なりの使い方を以下に紹介することにしよう(以下では、スタンディングデスクを“デスク”と呼び、私の書斎机は“”と区別して用いている)

▼使い方1:10段階の高さ調節が可能
(1)一番高く:
 机の上に乗せて立ったまま使える。机とデスクを一体にして使えるのが最大の利点であるが、デスクだけ別の場所に持っていって使うこともできる。


(2)少し高く:
 立ったまま新聞を広げて読むのに適している。


(3)一番低く:
 椅子に座ったまま机とデスクが同時に使える。


▼使い方2:机上スペースの有効活用
(1)複数のコンピュータ(パソコンとタブレット)を同時に使う場合、机やデスク上の空間、あるいはデスクの下にも厚い本が入る程の十分な空間があるので資料等を置くのに便利。


(2)パソコンのみの場合は、デスクを手元に引き寄せる。


(3)パソコンのみに集中したければ、デスクを更に近くに引き寄せる。


(4)パソコンのキー入力に集中したければ、デスク上でパソコン本体を手元に引き寄せる。


(5)パソコン以外の雑事に取り組むときはデスクを後ろへ押しやり、前に広い空間を作る。


▼使い方3:コンピュータ内の“デスクトップ”の使い方
 コンピュータ内の“デスクトップ”も、この際使い方を見直してみては如何でしょう。

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