2017年10月20日金曜日

私の本棚(4):アラビアン・ナイト


・ブログ( ドッと混む・Knuhsの書斎 )から転載

── アラビアン・ナイト


 私の本棚を紹介します。


 第4回は、アラビアン・ナイトを取り上げます。


 アラビアン・ナイトの全集で、全5巻から成ります。右から順に、

(1)アラビアン・ナイト1「黒檀の馬」、
(2)アラビアン・ナイト2「蛇の女王」、
(3)アラビアン・ナイト3「シンドバードの航海」、
(4)アラビアン・ナイト4「アラディンと魔法のランプ」、
(5)アラビアン・ナイト5「アリババと四十人の盗賊」、

となっています。

 この本は、実は知人からプレゼントされたもので、函入りの見事な装丁のものです。ときどき取り出しては美しい挿絵を見たり、適当に拾い読みしたりすることが多いです。

 読んでいると、物語の中で登場人物が物語を語り始めます。その物語の中の別の登場人物がまた別の物語を語り始めます。物語が何重にも入れ子になっていて、何が何やら分からなくなってきます。こういう書き方を枠物語(*1)と言うのだそうですが、拾い読みするのが一番気楽に読めるような気がします。
【注】(*1)枠物語(わくものがたり:frame story)とは、より小さな物語を埋め込んだ入れ子構造の物語のこと。つまり、導入的な物語を「枠」として使うことによって、ばらばらの短編群をつないでいく技法です。




【解説欄】

▼『アラビアン・ナイト』1「黒檀の馬」
 この本は、東洋文庫(71)前嶋信次訳版『アラビアン・ナイト』1から、「シャハリヤール王とその弟君の話」、「荷担ぎやと三人の娘の物語」を、同(339)『アラビアン・ナイト』9から、「黒檀の馬の物語」を選んで収めたものです。


アラビアン・ナイト1「黒檀の馬」の函 (はこ)と見開き



「黒檀の馬」の挿絵


▼『アラビアン・ナイト』2「蛇(くちなわ)の女王」
 この本は、東洋文庫(388)前嶋信次訳版『アラビアン・ナイト』11から、「蛇の女王の物語」を選んで収めたもの。



アラビアン・ナイト2「蛇の女王」の函と見開き扉の挿絵



▼『アラビアン・ナイト』3「シンドバードの航海」
 この本は、東洋文庫(399)前嶋信次訳版『アラビアン・ナイト』12から、「海のシンドバードと陸のシンドバードとの物語」を、同(290)『アラビアン・ナイト』8から、「ものぐさのアブー・ムハンマドの話」を選んで収めたもの。



アラビアン・ナイト3「シンドバードの航海」の函と見開き扉の挿絵


▼『アラビアン・ナイト』4「アラディンと魔法のランプ」
 この本は、東洋文庫・前嶋信次訳版『アラビアン・ナイト』別巻(未刊)の「アラーッ・ディーンと魔法のランプの物語」を収めたもの。



アラビアン・ナイト4「アラディンと魔法のランプ」の函と見開き扉の挿絵


▼『アラビアン・ナイト』5「アリババと四十人の盗賊」
 この本は、東洋文庫(290)前嶋信次訳版『アラビアン・ナイト』8から、「カリフ、ハールーン・アル・ラシードと、にせカリフ(または第二のカリフ)との物語」、「アリー・シャールと、ズムッルドとの物語」、同『アラビアン・ナイト』別巻(未刊)から「アリババと四十人の盗賊の物語」を選んで収めたもの。



アラビアン・ナイト5「アリババと四十人の盗賊」の函と見開き扉の挿絵



「アリババと四十人の盗賊」の挿絵


▼本の詳細
(1)『アラビアン・ナイト』1「黒檀の馬」:1984年2月17日, 初版第1刷, 前嶋信次 訳, 平凡社, \1,800

(2)『アラビアン・ナイト』2「蛇(くちなわ)の女王」:1984年3月10日, 初版第1刷, 前嶋信次 訳, 平凡社, \1,800

(3)『アラビアン・ナイト』3「シンドバードの航海」:1984年11月18日, 初版第1刷, 前嶋信次 訳, 平凡社, \1,800

(4)『アラビアン・ナイト』4「アラディンと魔法のランプ」:1984年11月18日, 初版第1刷, 前嶋信次 訳, 平凡社, \1,800

(5)『アラビアン・ナイト』5「アリババと四十人の盗賊」:1984年3月10日, 初版第1刷, 前嶋信次 訳, 平凡社, \1,800




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